地名の研究

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2006-08-13

「佐々木(仮名)さん 八竜って聞いて何を思い浮かべる?」

と 僕の近所に住んでいる親類の娘さんであるところのミドリさん16才が聞いてきました。

ええっと 八竜っていうと そんな名前の町名が秋田県にありますね。八郎潟の近くの町で たしか 干拓される前の八郎湖の別名が八竜湖だったから そこから付いた名前だった気がします。 あと八竜で思い浮かぶものっていえば そうですね 仏教での八大竜王とか でしょうか。

「それだけですか。ふふん」

ふふん ってなんですか。

「八竜と聞いて それしか思い浮かばないの?ってことですよ。 もっと単純に 八つの竜 八つ頭の竜 ヤマタノオロチって連想できるでしょ」

ん まあ そう連想できないこともないですけれど。で 八竜=ヤマタノオロチがどうかしたんですか?

「うん 夏休みの自由研究でね ちょいと地名の研究をしてるわけですよ。 んで さっきの八竜が関係してくるわけよ。 秋田県の地図を御覧なさいな」

と ミドリさん 広げられた地図 指差しなぞって円描いて。

この 男鹿半島のあたりですかね。 八竜町ってのが たしかにありますね。

「そう この八郎湖を中心とした周辺。 なんでアタシが八竜=ヤマタノオロチであるかと思い当たったのかといえばですよ。 この八竜町の近くに 天王町ってのがあるでしょ」

ありますね

「この天王町の天王ってのは いうまでもなく牛頭天王の天王なわけですよ。 ご存知の通り 牛頭天王ってのは素盞鳴尊と習合されてて この天王=スサノオってことならば 八竜=ヤマタノオロチってのと繋がってくるでしょ」

草薙の剣の話ですか?

「うん。ずばりソレですよ 草薙の剣。 もしくは製鉄の伝播の話です」

でも 八竜と天王っていう二つの地名だけで 草薙の剣の話に結びつけるってのは 弱いですよ。

「ふふん 二つだけじゃないのですよ。 まず 天王町の八郎湖に面するところに東湖八坂神社ってのがあります。 この神社の祭神が素盞鳴尊です。 牛乗りと蜘蛛舞っていう神事がありまして これがスサノオのヤマタノオロチ退治の故事に由来するとかしないとか。 コレだけじゃないわ 八竜町に流れる三種川 この三種ってのは『三種の神器』の三種と繋がると思えないかしら」

強引じゃないですか そりゃ

「あ あと 秋田県には『クサナギ』って苗字の人が多く居ますよ!」

まあ たまたまそんな苗字だったってんじゃないのですか

「そんなことはないですよ。 あ あと 八郎湖周辺の町に五城目町ってのがあるんですが そこは鍛冶で有名なんです。 すなわち 近隣での製鉄も盛んだったってことじゃないですか」

ふん 製鉄ですか。 ところで製鉄の盛んなところには鬼の伝説が付き物ですけれど そんなのはないのですか ないですよね

「鬼?ふふん これから話そうと思ってたところよ」

あるんですか

「有名な鬼が近くにいるじゃない 男鹿半島のところに ナマハゲが」

ああ あれも一応鬼ですか

「ナマハゲで有名な真山神社は中世のころには修験場だったっていうから それと結び付けて考えるのも面白いかもねえ。 羽黒系の修験者すなわち月山との関係もあるかもしれないし。 山の民とかたたら職人とか。 あ あと。真山神社で祭られてる神様は赤神様って神様なんだけれど」

その赤神様がどうしたんです?

「この赤神様ってのは 赤山明神のことなのよ。 んーっと 比叡山天台の鎮守さんで 泰山府君と同一とされるの。 この赤神の『赤』が『朱』であるなら 丹生つまり水銀に繋がるのよ。 水銀は昔不老不死の薬の原料とされて 秦の始皇帝も …ああ そうか 男鹿半島に徐福伝説があるのも納得だわねえ」

ミドリさん 一人で納得しないでくださいよ。

「ん? ああ 男鹿半島のどこかに徐福の墓があるって話 思い出したから。 もちろん徐福について知らないとは云わせないわよ」

ソレくらい知ってますよ えっと秦の始皇帝の命令だかで不老不死の霊薬を探すべく 東の果ての蓬莱島めざして船出して戻らなかったって道士ですね。 日本各地に徐福が漂着したって伝説があります。

「まあ そんな話はどうだっていいんだけれども。 水銀と製鉄と修験者・山伏の話は後回しにするとしてさ この赤神様の出自を遡ってくと なんと摩多羅神にまで辿りつくっ話もあるから驚きだよね」

摩多羅神ってアレですか京都の太秦の牛祭りで お面を被って牛に乗ってくるアノ

「…いま なんて云った?」

え お面を被って牛に乗ってくる アノ神様が摩多羅神で

「ソレよ! なんで気付かなかったのかしら 牛に乗ってくるって あの 東湖八坂神社の牛乗り神事じゃないのよ」 

つまり どういうことですか

「牛に乗ってあらわれるってことは 摩多羅神と素盞鳴尊が同体ってことなのよ。 泰山府君=赤山明神=摩多羅神=素盞鳴尊=牛頭天王ってわけね。 え いや 摩多羅神→ミトラ→マートレイヤ→弥勒って流れもあるから… うわあ 凄い! 凄い!」

えっと ミドリさん 何が凄いのかまるでわかりませんが とりあえず落ち着いてくださいよ

「えっと 何の話してたんだっけ ああ 八竜と天王と草薙の剣と製鉄の話とナマハゲの話だったわね。 なんか ソレよりも面白そうなこと思いついたんで もういいよ 帰っていいよ 一人で考えたいから。 ほら ブブチャタベナハレ」

まったく ミドリさん 自分勝手にも程がある。

どんどん 僕の双子の兄に 似てきている。
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: 2006-08-16(Wed) 06:48 edit
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