ゆつくり死んでいつてね。

Home > ----- / スポンサー広告 > This Entry 2009-12 / 未分類 > This Entry [com : 3][Tb : 0]

--------

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2009-12-02

近頃 どうにも冴えません。 何をしても 楽しくない 面白くない 熱くなれない 心躍らない。
 
体が怠い 疲れてしまって身動きできない 血の巡りが悪くて手足が冷たい 指先が震える。
 
料理が旨く感じない 舌の奥がビリビリして苦味しか感じない 熱いか冷たいかしか解らない。
 
考え事が纏まらない 頭の中がゴチャゴチャで 思いついてもすぐ忘れ 集中しても霧散する。
 
感覚とか興味とか欲求とかそういうのが薄っぺらくなってしまったのです パンの表面に満遍なく薄く薄く薄く伸ばされ塗られた小さなバター一欠けらよりもなお薄く 拡がって散り散りになって霞んで揺らいで ただただ薄らボンヤリした頼りないものになってしまった感じがします。
 
何かをしよう と思っても エンジンが掛からない ガソリン切れなのかバッテリー切れなのか 一向に掛からない そうこうしている内に致命的な故障がおきて取り返しのつかない事になってる そんな感じです。
 
以前まで滾っていた 十二歳くらいの女の子の下半身にアレコレしたいという欲求が 嘘のように消え去ってしまいました 女の子の水蜜桃のようなウナジに舌を這わしたいという衝動が已んでしまいました ゆで卵みたいなお腹に頬擦りしたいという欲動が果ててしまいました。 煩悩と欲望の塊だったこの僕が こんな有様になろうだなんて 思いもよりませんでした 困ったものです。
 
もう どうしようもない毎日なのですが 救いがあるとすれば一つだけ 楽しいことがあるとすれば一つだけ。 寝て夢を見る事が 夢見ることだけが 楽しい 面白い。
 
夢 とも云い表しにくいけれど 夢としか云い様がないのです 昔の事を 寝てるときに見るのです。
 
目を瞑ると 僕が赤子だった頃から順々に 憶えてもいないはずの小さい頃の記憶が 早送り気味に再生されるのです。

例えば 保育所の時に仲の良かった女の児の事 その女の児が池に嵌って死んで お葬式に行った事 その女の児の背中を優しく押したときの事 お葬式のときにお菓子を貰って食べた事 そのお菓子がブルボンのルマンドだったこと などなど。 するするするする もう忘れていた昔のことが 鮮やかに再生されるのです。
  
目が覚めると 今まで見ていた夢 過去の記憶の余韻にジンワリと浸ります ああ まだ小さい頃の僕は 無条件に他人に受け入れられるということを当然の事だと信じ込んでいて それがいずれ裏切られるということを未だ知らないのだなあ。 友達と仲良くすることが当たり前のことだと 誰とでもすぐ友達になれるのがいとも容易いことであるのだと 何故思えていたのでしょう 何故そのまま真っ直ぐに育ってくれなかったのでしょう。 捻くれてしまった今となっては もうどうしようもないことです なんとなく物悲しい思いをシミジミ味わいます。  
 
また目を瞑って眠ると そのまま夢の続きが見れます 一時停止していたところから素直に再生されます。 一晩の内に再生されるのは だいたい一週間相当の記憶です。 だいぶ前から この症状があるので 今再生されているのは小学校低学年の頃です 僕が 人は裏切るもので 自分も裏切られるのだ ということを理解し始めた頃のことです。 ああ 確かこの頃は僕の初恋があった筈ですよ その頃の甘酸っぱい記憶を再生されるのが楽しみです
 
「ふん 楽しめるうちに楽しむがいいさ」
 
と 僕にどうでもよさそうな顔で話しかけるのは 僕と同じ年齢 似通った容姿をしていた筈の 僕の双子の兄であります。 兄さん 楽しめるうちにって どういうことさ そのうち楽しくなくなるような言い草じゃないですか。
 
兄さん 椅子によじ登ると 腰掛け 足 ブラブラ揺らし あどけなく小首をかしげて。
 
「まだ 記憶を楽しめるんだろう? 小さい頃の思い出ってのは 大抵楽しいものだろう。 お前が今の俺ぐらいの背丈だった頃は まだ可愛げがあって 誰からもチヤホヤされただろう けれども。 お前が中学生になって 高校生になって 色を知る年頃になってだ。 その頃の思い出ってのは お前にとっちゃ 思い上がりと後悔と苦痛と羞恥のごった煮だろう? 二度と思い出したくない類の記憶じゃないのか。 その思い出を お前は思い出すぞ 否応なしに見せ付けられるぞ お前の話が本当ならば お前が眠っているとき 見たくない思春期の頃の醜い記憶が ありありと順繰り再生される時が必ず来るぞ 見たくない記憶を見ても お前は楽しいと思えるのかいッ!」
 
思えるのかいッ! と 兄さん 紅葉みたいな小さい手の人差し指をピンと伸ばしてズバリ指し。 え ええ きっと楽しめるのではないのですか 苦いワインも歳月が甘くしてくれる と云うじゃないですか
 
「云わねえよ。まあ とにかくだ。 うむ とにかく…… ウサギにツノと書いて兎に角。 多産と色欲を象徴するウサギに男性原理の象徴である角で 兎に角。 つまり 兎に角ってのはバニーガール姿の男の娘をイメージさせる言葉と云えるんじゃないか?!」
 
云えねえよ。 どっからどの話に飛んだんです それに男の娘 ってなんですか。 男なのに娘って。 男性器が生えてたら娘じゃないですよ
 
「男性器が生えていたら何で娘じゃないんだ? まあ 兎に角だ。 お前が その 眠っているときに過去の記憶が再生される ってのは 現在進行中な訳なのだな? 一晩で一週間位ずつ 遡ってくる訳なのだな?」
 
ええ そうですけれども 何か 問題でも?
 
「その症状がこれから先もずっと続いて 幼少期も終わり 思春期も過ぎ 青年期を経て やがて壮年期に至る。 夢で再生される過去の記憶が 現在のお前に追い付くんだ そしたら どうなると思う?」
 
さあ? 再生される記憶がなくなるんだから そこで終わっちゃうんじゃないですか?
 
「終わっちゃう。 ふん 終わるんだろうよ お前の夢も お前の人生も」
 
え 何を云っているんです 兄さん
 
「走馬灯現象ってやつを思い出した。 実際にあるのかどうかは知らないけれど。 死の間際 一瞬のうちに 今までの一生の記憶がリピートされるというだろう。 なんか事故とかそういった危機に遭遇した時 その対処法があるかどうか 脳が手当たり次第に記憶を引っ張り出す作用の為 とか尤もらしい事を誰かが云ってた気がするが。 もしもだよ。 それが 急な事故とかじゃない場合はどうなると思う?」
 
急な事故じゃない場合? 急には死なない場合って事ですか
 
「うむ。 急にもたらされた死の危機の際には 今までの一生が一瞬で再生される。 しかし 急ではない けれども ある決められた期日に必ず訪れる死が 前もって判っていたとしよう。 本人が知らなくとも その死期を脳が悟ってしまったと考えよう。 だとしたら その死期にあわせて 走馬灯現象もゆっくり流れる と思わないか その死の時にあわせて 記憶のリピートが終わるように。 つまり お前は 夢の記憶が今のお前に追い付く時に合わせて ゆっくり確実に死んでいる って事だよ」
スポンサーサイト

Comment

名状しがたきもの : 2009-12-02(Wed) 23:34 URL edit
これは考えたことある
最近同じ様な症状だ
後1年くらいだ
昔のことばかり思い出す…
名状しがたきもの : 2009-12-03(Thu) 03:50 URL edit
久しぶりの更新嬉しい

そしてタイトルに不覚にもふいた
名状しがたきもの : 2009-12-04(Fri) 00:05 URL edit
まってました
Post a Comment









管理者にだけ表示を許可

Trackback

http://puddleglum.blog27.fc2.com/tb.php/221-ce54289e

沼人村 Home | Page Top▲

Next door
New>> 好きな人が結婚してしまうので 僕はその人のことを死んだと思い込むことにするよ。
old>> かくれんぼか鬼ごっこよ。
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
このブログをリンクに追加する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。