まっすぐさん

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2007-07-25

僕 入院中のミドリさんをお見舞いに行く途中 道すがらに小さくて可愛い女の子に飴玉を貰いまして 上機嫌です。

いつにもまして 僕 ニコニコ顔だったんでしょうよ。 それに気付いたミドリさん

「どうしたんですか 佐々木(仮名)さん そんな気持ちの悪いニヤニヤ顔なんかしちゃってさ」

や 別に なんでもないですけれども ふひひひ

「ふん どうせエロい事でも考えてたんでしょうよ」

ち 違いますよ! あ アレです ちょっとした思い出しニヤケですよ

「ムッツリスケベめ」

ですから そんなんじゃないですって。 ほら ミドリさんをお見舞いにくる道すがらに 可愛い人に遇っちゃいましてね。 微笑ましいったらなくて ソレを思い出したら 顔がニヤケちゃったんでしょうよ

「へえ どんな人?」

どんな人って 小さくて可愛い女の人です。 んっとですね 僕 道路傍の白線の上を 踏み外さないように何処までも真っ直ぐ歩いてたんです

「小学生かよ」

それを ずっと見ていたんでしょうねえ 道路端の空き地に女の人が独り居て 『おにいさん まっすぐさんだ! ほんと まっすぐさんだねえ!』 なんて云って トコトコ僕のそばまで寄ってくると 僕をしゃがませて それでも届かないからって背伸びをして 僕の頭を撫でてくれて んで 僕に飴玉をくれたのです。 ほんとうに小さくて仕草の可愛らしい女の人で 和んじゃいましたよ

「もしかして そこって この病院の前の坂道を下ったとこの十字路を右に行ってすぐの空き地?」

ええ よくわかりましたね

「うん 有名だもの その人。 小さくて可愛らしいくって。 あの空き地に朝から晩までずっと居るんだけれども おとなしくって害もないから ご近所さんにも温かい目で見守られてるんだよね」

ん? 害がないって なんです?

「え? 佐々木(仮名)さんが云ってる人って あのお婆ちゃんのことでしょう? 日がな一日 あそこの空き地で日向ぼっこをしていて 通りかかる人には愛想良く話しかけて けれども認知症気味で頭のネジが数本抜けてるらしくって」

まさか そんなはずないですよ 僕に飴玉をくれたのは 小学校にも入学してないような 小さな女の子でしたよ?

「んでも ここいら辺で そんな人ってば あのお婆ちゃん以外に居ないと思うんだけれどもナあ。 ほんとに 小さくて可愛らしいお婆ちゃんなのよ 頭がとちれて 心が少女返りしてるのだけれども」



病院からの帰り道 あの女の子がいた空き地には 女の子はいなくて かわりに 同じくらいに小さくて こざっぱりした格好のお婆さんがいて。

僕の姿を見かけると よろりよろり ゆっくり近づいてきて 皺だらけの顔 さらにクシャクシャにして微笑んで

「ああ さっきのおにいさん まっすぐさん これからまっすぐ帰るんだねえ」

と 子供みたいに澄んだ目をして コロコロ笑った。
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Comment

名状しがたきもの : 2007-08-04(Sat) 14:26 URL edit
おお、佐々木(仮名)さんに心眼スキルが!
これでどんな年齢差も男女の壁も種族の壁も何のそのだ!
名状しがたきもの : 2007-08-04(Sat) 15:09 URL edit
こ、これは好きだ……!これはいい話だ!
名状しがたきもの : 2007-08-05(Sun) 00:32 URL edit
うわわ、ぐっときた…!
名状しがたきもの : 2007-08-05(Sun) 11:11 URL edit
いい話だ
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